Hinemosでジョブネットを作成・実行する
JP1/AJS とは多少趣が違うところもあったので、ジョブネットの作成・実行の手順をメモしておく。
環境は「Hinemosのインストール」でインストールした環境を使う。
※Windows 7環境を英語環境にしているためメニュー表示は英語になっていますが、Hinemosクライアント自体は日本語対応しているはずです。
クライアントからマネージャへの接続
スタートメニューの[Hinemos]-[Client4.1.3]-[HinemosClient4.1.3]からクライアントを起動する。
以下の入力でログインする。
- UserID: hinemos
- Password: hinemos (初期パスワード)
- URL to connect: http://<マネージャのホスト名>:8080/HinemosWS/
(初回)ログインが完了すると寂しい画面がまっているので、メニューの[Perspective]-[Open Perspective]から、使用する機能ごとの画面を開く。
エージェントの登録
エージェントをインストールしただけではそのエージェントにジョブを投げることは「まだ」できない。エージェントをマネージャに登録しなければならない。
登録は「Repository」画面で行うため、[Perspective]-[Open Perspective]から[Repository]を開く。
Repository[Node]領域で右クリック、[Create]でノードの登録を開始する。
以下の必須項目を入力して登録する。
- Facility ID: このノードを識別するID
- Facility Name: このノードの名前 (ここは「○○サーバ」とか日本語でも良さそう)
- Platform: Linux(LINUX)
- IP Version: 4
- IPv4: ノードのIPアドレス
- Node Name: ホスト名
Hinemosでは直接「エージェント」に指示を出すという考えではなく、「Facility」という概念(グループ)に対して指示を出すという考えなのかな。単一のノードに指示を出す場合でも、それは単一の要素しかもたない「Facility」に指示を出すことに等しいとか・・・そういうことかな。多数のノードを同時に扱う上ではこの仕組みは良いね。(理解誤りがあるかもしれません)
ジョブネット定義登録
エージェントの登録が完了したらいよいよジョブネットの定義だ。
登録は「Job」画面で行うため、[Perspective]-[Open Perspective]から[Job]を開く。
Job[List]領域の[Job]トップ項目を右クリック、[Create JobUnit]でジョブユニット追加を開始する。
「ジョブユニット」は「ジョブネット」を複数包含するフォルダのような概念だと捉えた。ジョブネットのIDやジョブのIDもこのジョブユニット内で一意であることが求められており、名前の空間でもある。JP1/AJSのグループ(フォルダのようなもの)に近いが、Hinemosではこのジョブユニットも実行できるのがちょっと違うかな。
ジョブユニットが作成されたら、ジョブユニットを右クリック、[Create JobNet]でジョブネット追加を開始する。
ジョブネットが作成されたら、ジョブネットを右クリック、[Create Job]でジョブ追加を開始する。
ジョブのIDと名前を入力して[Command]タブに移動する。
[Scope]がジョブの投入先を指定する項目だ。変数指定もできるようだがとりあえずは固定で。事前に登録しておいてエージェントが[Refer]から開くダイアログの[Registered Nodes]下にあるのでそれを指定する。
実行するコマンドを[Start Command]に指定してジョブ登録!
ジョブネット1-ジョブ1の後続として実行されるジョブ「ジョブネット1-ジョブ2」を同様に追加する。
後続にするため、[Wait Rule]タブで先行ジョブのID(Job01)とそのジョブの終了状態を追加する。この条件を設定しないと、ジョブネット実行直後にジョブネット1-ジョブ1とジョブネット1-ジョブ2の両方が起動するジョブネットになってしまう。
[Wait Rule]タブの設定が終わったら[Command]タブに移動する。
先と同様に[Scope]および[Start Command]を指定してジョブ登録!
一応ジョブネットと呼べるものが出来上がった。さぁ投入(実行)・・・と行きたいのだがまだ投入できない。ジョブユニット名の右に表示されている[Edit Mode]は編集中(しかも今は新規登録)を示すものだ。マネージャ側にしっかり定義を登録(保存)する必要がある。
Job[List]領域右上のアイコンから、[Register]とツールチップが表示されるアイコンをクリックし、登録を実施。
ジョブネット実行(投入)
Job[History]にジョブネットの実行状況が表示されていることを確認する。Job[Job Detail]タブでJob01はRunningだが、Job02はWaitになっており順序定義もうまく働いている。
表示の更新はデフォルト10分間隔なので、設定で早めるか、Job[History]領域右上のアイコンから、[Update]とツールチップが表示されるアイコンをクリックして手動更新する。
ジョブの標準出力・標準エラー出力の確認もできる。
JP1/AJSの感覚では、Job[Job Detail]でジョブをダブルクリックしたくなるが、Hinemosは各ジョブを(恐らくは複数ノードになり得る)「Facility」に投げている。そのためさらにノードごとの絞り込みが必要だ。そしてそれはJob[Node Detail]タブ上で行える。Job[Job Detail]でジョブを選択すると、連動してJob[Node Detail]タブも表示が更新される。このJob[Node Detail]の[Message]列が標準出力・標準エラー出力の内容である(区別はされず画面上と同じく混ざる)。